2014年12月16日火曜日

好き

世の中の歌の多くは
好きな人とかのことを歌っていて
なんとなくそんな歌詞の日本語の歌を
気恥ずかしくて謙遜してきたのに

少しいいなと思ってるひとから
声かけられた帰り道に
お店で流れてきた

誰かの恋の歌に自分を重ねて
ふわふわした気持ちになって
CDを借りました。

馬鹿みたいに単純だなーと思いました。


その歌を聞くとなんとなく
髪の毛を丁寧に乾かせることがわかりました。


羽海野チカさんの書く
3月のライオン という漫画の10巻が発売になって
改めて読み直す日々です。

ご飯を美味しそうに描く、漫画版ジブリアニメ

悪役のいない漫画がとても好きで
羽海野さんの描く漫画には悪役がなかなか出てきません。
ただ心の弱い人の末路みたいなものが
描かれている時があって
ドキッとします。


印象的なセリフがたくさんあって
なかなか心に汗をかきます。

10巻は特にすごかった。

この漫画の主人公は
1人の棋士で
彼のことを世間では天才と呼びます。

私は前から天才ってなんだろうと思っていました。
彼は子供のころから将棋にうちこみ
力をつけ
プロの棋士となっていきます。

そんな彼の周りで、
自分の弱さを思い知らされるものたちの
心が崩れていく様子は
見ていてとても胸がいたい。

「弱い自分を直視できず手の届く楽しさに飲み込まれ」

「自分の弱さに心を乱し 粉々に崩れていった」

胸がいたくなるようなセリフです

痛くなるということは私にもわかるようなことが
あるということでしょうか

充分すぎるくらいあると思います

じゃあ心が強ければ天才になれるのかな
でも主人の揺れ動く姿はたくさん見てきました。

 そして


「辿り着きたい場所」を持ってしまった人間

という記述に妙にストンと納得がいきました。

しばらくの間は天才とは
辿り着きたい場所を持ってしまった人
という定義で生きていこうと思います。
羽海野先生ありがとう

そして
この漫画のこのエピソードを
幾度も読み返して
弱い自分から逃げてないか確認しようと思いました

弱い人が嫌いなわけではありません
ただ、9巻で

「努力は自分のためにするんだ」という
言葉があって


怠け者ですが、自分のために動けなくて
自分を大切にできなくて

かなしくなるのは嫌いだからです


羽海野チカさんの漫画を読むと
驚くくらいいろんな立場の人の
心の葛藤が描かれてて
痛くなったり憧れたり

とにかく強く感情を揺さぶられます。

特に人の弱いところと強いところが
それを許すひとや支える人
認めてくれる人が描かれていて

時に救いようのない人も描かれていて
その人に居場所があるだけで
むかついてしまうけれど

羽海野先生はきっと
人間のことをとてもとても
見てきたのだろうなと思いました。


この人の世に出すものは
全部見たい知りたい
と思える人です。
きっと
驚くくらい繊細に観察して
今までになかったくらい
伝わりやすい形で
漫画とおして伝わってくる


井上ひさしさんの
「 むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」

という言葉を思い出します。

とにかくMOEが
無事手に入りますように。


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