2014年10月11日土曜日

やさしい思い出


木曜日に無事にレポートを出し終わって、サークルへ行き
かえってすぐに眠って朝起きると

後ろ頭がガンガン痛みました

あんまりに痛くて驚いて
なんとか薬を探したけど
水がない

絶望した気分で
起きたてのかっこうで水を自販機で買いました

一気にのんでまた眠りました

どうやら熱中症だったようです

もう今年は三回目なので気を付けようと思います。


寝ても痛みが引かないので
眠りながら本を読みました。

むつかしいのは嫌だったので
子供向けの


「子どもはなぜ勉強しなくちゃいけないの?」

にしました。


この本は8人の名だたる識者が勉強の本当の意味を解説してくれる(本の帯より)
というものです

8人のうちに私の尊敬する生物学者の福岡伸一さんがいたので
買いました。

福岡伸一さんは私の勉強とはおはこのちがう
分子生物学専門ですが、
浪人時代に出会った
今でも一番の趣味の理解者である
だいすきなりっちゃんに教えてもらった人です。


もちろんその研究でとても有名な方ですが
その書く文章がとても素敵です。

おそらく人柄なのだろうと思います。

どういうところが好きかといわれると
むつかしいのですが

自分の芯をもちながら
相手の価値観を尊重している
私のあこがれる大人です。

知識というお水のたっぷりはいった
静かな給水タンクという感じです。

福岡先生の

「教養とは知識の時間軸です」


という言葉にほおと思いました。


簡単に言うと

「細胞の中のミトコンドリアは
エネルギーを生産しています」

という一文には
実は100年以上のさまざまな人の
知りたい という願いから生まれた試行錯誤の歴史が
あって

そのことを知ることで
また、新たな 知りたい
を生むきっかけになる

というものでした。



ちょうど量子力学の授業で
前田先生のはなす
量子力学の生まれた歴史を
ノートにとっていたので
読み直すことになりそうです。

この8人のうちに
瀬戸内寂聴さんもいました。

作家としても、古典の素敵な現代訳をしてくださる
お気に入りの人です。

彼女はとても賢かったようで
先生に個人的に特別授業をしてもらえたようですね。

▼▼
島崎藤村や北原白秋の詩を読まされたり、
外国の童話を教材にしたりして個別指導をしてもらいました。
毎日新しい本をいただいて、
「ここを明日までに暗唱できるようにしておきなさい」
というように宿題もでました。
とても楽しかったですね。
▲▲▲


感嘆というのはこのようなものなのでしょうか。
うらやましいなあ
と心から思いました。

まあ怠け者な私がちゃんと宿題をしたかは
わからないですが。


あぁと突然
すごく久しぶりに、小学校の四年生の
担任だった國宗せんせいを
思い出しました。

先生は、いつも笑顔で、
その分おこるとものすごく怒ると怖くて
絵が上手で、お話が上手で

だいだい大好きな先生でした。

今でも先生の書いてた
おやじ
というキャラクターは
書くことができます。

家庭科の時間に、一時間つぶして
ホラー映画の話をしてくれました。
もちろん私たちが喜ぶので
着信アリ 1 2
オーメン
あと家族が呪われるやつ
シザーハンズ
と、どんどん話してくれました。

とても話し方がうまくて
シザーハンズの話を聞いた後は
こっそりと泣いてしまったのを覚えています。


先生にわたしはおませにも
読んだ本の話をしていたようなのです。

先生は私が本を好きだというのを知ると
ある日の放課後
こっそり
段ボールひと箱分の
文庫本をくれました。

あのときの感激は
いまでも忘れられないし
今思い出すと
先生のやさしさにこころが
あったかくなります。

むさぼるように
ぼろぼろな先生のおさがりの赤川次郎を
読みました。

先生に
梨木果歩さんの「りかさん」
という本を貸してあげたこともありました。

いまでも大好きな本なのですが
きっととても感動したから
先生にも読んでほしかったんですね
今から思うと
とても図々しい子供だなと
思います。

なのに先生は嫌な顔をせず、
読んで
しかもそれをクラスのみんなに
紹介してくれたのです!!

本当に先生は
やさしい人でした。

感受性の強すぎる私は
とても先生がよりどころだったと思います。

本について書くと
いつも思い出話になってしまします。

私にとって、本は
日記のようなものなのかもしれません。
たくさん思い出させてくれます。
この思い出はとっておきにやさしいものです。


その後、みんなにまわされて
ぼろぼろになった「りかさん」は
今もそのまま
背表紙をテープで張って
手元にあります。

先生は少し前に結婚されたと
聞きました。
娘さんが生まれたら
いい友達になりたいなと
思います。

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